2013年4月29日月曜日

MBA留学に必要な費用:派遣留学編

私費留学の人については、
ブログなどでMBA留学にかかった費用を公開しているのをよく見ますが、
果たして派遣留学の人はどうなのか、というのが今回のポスト。

既に2年間の総支出が固まっているので、今後の人の参考になればと思い。
ちなみに、総支出は社費、私費でもちろん差はありません。
ここで言うのはネットでの実質的な支出がいくらなのかという話。


1.留学準備

留学準備のための費用が支給される会社も多いですが、
僕のケースは一切費用補填が無いので、全額自己負担です。
なので留学準備についてはかなりケチりました。
ただ、これ以上金を注ぎ込んでもそんなに限界効用は高く無いように思ってます。

TOEFL予備校(Web TOEFLなど)と書籍 20万円
TOEFL受験費用15回分 30万円
GMAT予備校(Y.E.S)と書籍 15万円
GMAT受験費用2回分 5万円
GRE予備校と書籍 4万円
GRE受験費用2回分 4万円
エッセイカウンセラー 75万円
出願費用 25万円
現地インタビュー 15万円

合計 約190万円 (これだけで車が買える)


2.留学中

Citi Bankの銀行口座で全ての出納を管理していたので、
ここでは留学前と現在の口座残高の差額で掛かった費用を計算。

口座残高の推移はプラス210万円。

ちなみに、この間にあった収入については、
授業料と生活費、給料の支給が2年間で合計1950万円。
つまり、支出額は1950万円-210万円で1740万円。
このうち学費が1000万円くらいです。


ということで、実質の支出額は210万円-190万円で20万のプラス。
収支プラスじゃんということで私費の人に比べて
はるかに恵まれた状況であることは間違いありません。

一方で、「派遣留学に行くと貯金が増える」というのは完全に都市伝説です。

僕の場合、2年目に150万円の返済不要の奨学金をもらっているので、
これが無ければその時点でマイナスです。

さらに、他の派遣生と比べて半額以下の家賃の学生寮に住んでますし、
他の派遣生ほど旅行に行ったり、ちょっと良い家具を買ったりということもしてません。
派遣生の中ではかなりの節約生活を送ってます。

トドメの一発が、幸いなことに2年間為替相場が安定して1ドル80円でした。

というわけで、派遣生の方についてもMBA留学は基本的に収支マイナス。
(会社からの費用補填が青天井の実費払いなら話は別ですが)
2年間が終わるころには貯金の残高がかなり減っているというのが多数派だと思います。


言わずもがなですが、もちろん金銭面以外でのベネフィットも滅茶苦茶大きいので、
トータルでのベネフィットは確実にプラスだというのが僕の実感です。


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2013年4月25日木曜日

MBAの成績はどれくらい重要か

先日ある同級生とMBAの成績と将来性には相関があるのか、という議論になりました。
結局こういう議論は往々にして平行線にしかならないんですが、
せっかくなので自分なりの考えをまとめておこうと思います。

まず、大前提の事実として、多くのMBA学生は成績を気にしません。
これは、ほとんどのビジネス・スクールが成績非開示ポリシーを策定していて、
就職する際に企業の人事に成績を言わなくてよいということを基本としているためです。
ほとんどの企業もこのポリシーに対して理解を示してくれています。
また、98%の学生はこれが最後の学生生活(博士課程に行くつもりはない)となるため、
博士課程入学に求められる高いGPAを取る必要もありません。

とは言うものの、やはり中にはGPAやDean's listなどのHonorを気にする企業があることや、
高いGPAが取れれば、それはそれで積極的にアピール材料に使えるため、
1年目の必修科目については皆かなり頑張って勉強している感じです。
ちなみに、コンサルや投資銀行、グーグルなどの一部の事業会社はGPAを気にするので、
これらのところに行きたい人は、全力で成績を取りにいくことをお勧めします。
(日本支社は例外多し。目安としてはGPA3.8以上くらいらしい。)
これらの企業は成績がそこまで重要ではないと分かっていつつも、
だからと言って勉強の手を抜くようなやつはいらない、というロジックのよう。

2年目になると、既に就職先が決まっている学生が大半で、
成績に対するモチベーションが限りなく低くなるため、
1年目に頑張っていた学生も手を抜きがちになると感じています。

ただ、一方で、入学当初は高GPA取る気満々だったけど、
この同級生のプールでそれを達成するのは困難だということが分かり、
ビジネス・スクールだから成績なんて気にしないというのを理由にして
あえて諦めようとしている人もいるようには思います。
心理学で習った合理化というやつですね。まあ、それはそれでいいと思います。
やっぱり所詮はビジネス・スクールですから。

ここまでが前提。で、本題に戻ると、以前ポストした内容とも若干似たような論調ですが、
成績が良い人は卒業後の仕事においても上手くいく確率が比較的高めだと思ってます。
勉強に対してハードワークする人は仕事に対してもそうだと思うし(逆は不明)、
物事に対する理解力や経営の知識も十分に備わっているといえるためです。
現に、ビジネス・スクールでは有名になった卒業生がゲスト・スピーカーとして
講演しにくることが多いのですが、そのような卒業生は
MBA時代に学業でも素晴らしい功績を修めていることが多いです。
(例えば、Honor Societyには上位15%の学生が入れるけど、
スピーカーのHonor Society率は15%をはるかに超えている。)

で、じゃあ成績が芳しくない人はどうなのか、というと
このプールには3通りの人がいるので判断が難しい。3通りというのは、
① 仕事はできるが成績を気にしていないので成績は悪い
② 仕事はできるが勉強はできないので成績は悪い
③ 仕事もできないし勉強もできない

欧米のビジネス・スクールでも③が結構いるのは事実です。
ビジネス・スクールの入学審査なんてお化粧でかなり誤魔化せますからね。

一方で①や②、特に①が相当数いるというのは肌で感じていて、
テスト勉強はほとんどしないくせに、
グループワークの宿題やケースコンペなんかでチームを組むと
恐るべき地頭の良さを発揮する人がままいるんです。

なので、僕の意見としては、ビジネス・スクールの成績と卒業後の功績には
ほとんど相関はないというもの。相関係数で言えば0.3とかその程度。
実際、過去にこれを研究したシカゴ大かどっかの研究者がいて
結果は非常に緩い相関が認められるということだったかと記憶してます。

ちなみに冒頭に出てきた同級生は、
自分の成績が良いもんだから、強い相関があると言って譲りません。
という割に就職活動は全く上手くいってなくて、それはたまたま運が悪いんだそう。
まあ、不毛なんであんまり議論する気もないんですけど。

組織論で習いますが、こういうのを
Confirmation BiasとSelf Attribution Biasといいます。

自分も陥らないように気をつけよう、というのが今日の教訓。
(トピックと全く関係無し!)


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2013年4月21日日曜日

自信を持つこと

自信を持つことは難しいというのが今日の投稿です。

最近この2年間を振り返ることが多いのですが、2年前にクラスメイトの前で、
Andersonでの目標は「自信を持てるようになること」と言ったことを思い出しました。

僕の明らかな弱点のひとつは自信が無いという点です。
学部での就職活動中にも
よく面接官から「自信が無いように見える」と注意を受けたものですし、
また、仕事をしている際にも「もっとはっきり主張しろ」と言われたものでした。

それでこの弱点は果たして改善されたのかどうか?
僕の今の感覚ではますます自信が無くなったというのが正直なところ(笑)
自信が無いのは、自分の知らないことが多すぎて、
「自分の意見は、自分の知らないことを見過ごしていて重大な欠陥があるのでは?」
と常に思ってしまうから。
周囲の人や著名人なんかの意見を聞いていても、
知識不足のために滅茶苦茶なことを言っている人が9割以上だと感じていて、
多分自分もそのうちの1人だろうなあと思っているから。

この2年間で自分の知らないことが圧倒的に増えたので
(知らないことが沢山あるという意識が強くなった)
何か最近自信ないなあと感じるわけです。

もちろん全てのことを完璧に知っている人なんていないのは分かっていて、
その中でも自分の意見をはっきり主張することが大事なんだとは思います。
ただ、同級生とかが、事実認識が間違っているにも関わらず
自信満々で持論を展開するのを見るとかなり痛いなあとも思うし、
自分はそうはなりたくないとも思います。

以前、あるコンサルの方とお話をしたときにこの疑問をぶつけてみたら、
「だからコンサルはハードワークするんだ」と言っていました。
徹底的に調べてファクトを積み上げて100%合っていると言えるようにする。
自信の無さを解消するために全て調べ上げるということですね。
自信が無いように見えてしまうとクライアントを説得することは不可能だから、
そうしているんだそうです。

でも、上記のとおり全てのことにおいてそうするのは不可能だし、
やっぱり上手くバランスとって、決して傲慢には見えないようにしつつも
そのときそのときのベストの意見をしっかり言うということなんだと思います。

ただ、授業でのプレゼンのフィードバックとか聞いていると、
少なくとも自信のあるようには見えているとのことで、
(プレゼンは得意分野の1つ)
まあ「自信のあるように見せかける」というスキルはついたのかなあと思っています。


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2013年4月15日月曜日

Week 2

今日でWeek 2が終わり明日からWeek 3です。

2週間ぶりの更新か。2回ほど更新しようと思ったものの、
書いてる途中でなんだか萎えてしまい原稿はお蔵入りしてます。
まあ、大した内容じゃないんですけど、また気が向いたらアップします。

そして今回も取り立てて書くことがあるわけじゃないというオチ。
最終学期に入ると、これまで単位を不足気味にしか取っていない人を除き、
みんな授業を2から3個しか取らないし、
週に1~2日しか学校に来なくなるのであまりイベントも起きずという状況。
正直そろそろMBAはお腹一杯、就職も決まったしちょっとバーンアウト気味
といった感じでしょうか(僕も含め)。
既に旅行も行き尽くしているというか、取り分け行きたい場所は無く、
家や近くのサンタモニカとかでまったりしている同級生が多いという印象です。

MBAは1年間じゃ物足りないけど2年以上だと完全にダレると思うので
この2年というのは実にちょうど良い期間だと思います。

MBAに限らずだけど、何か物事をするときって
1年で一通り経験して、2年目で1年目の反省を踏まえて改善、
3年目になると成長カーブが鈍りはじめ、物足りなさを感じ始めるという感じ。
やっぱり、トータルでの成長を考えると何事も3年目には
新たな環境に飛び込んだ方がいいというか、
少なくとも自分は飛び込みたくなる性分なんだと思います。

うちの職場もその他大勢の例に漏れず総合職は2年おきに異動し、
そのために専門性が付かないと批判されることも多いのですが、
(ここでは昇進によるポジションの変更とかも無いという場合)
3年とか5年やったところで限界効用は指数関数的に逓減するし、
むしろ真剣に仕事に打ち込めば、総合職として必要なことについては
2年で十分学べるのでは?というのが正直な気持ち。
逆に10年とか15年同じ仕事を真摯に続けられる人はすごいとも思います。

なんかすごいグダグダだ。
統一性とか文章の正確性とか全くなっていないが今回はこれでご容赦。






2013年4月4日木曜日

冬学期の成績と春学期の授業

今日ようやく冬学期の成績が出揃いました。
最終学期(今学期)の成績は卒業後に出るので、多分これが最後の報告。

MGMT 232F Behavioral Finance   A+
MGMT 250A Market Assessment   A
MGMT 262 Price Policies   A
MGMT 406 Global Macroeconomy   A
MGMT 444A, 444B Applied Management Research (春学期に出る)

Quarterly GPA   4.0
Overall GPA      3.92

というわけであっけなく2度目のストレートAが来ました。
この時期の選択科目になるとこんなもんなのかもしれません。
ただ、この成績を公開するという行為は一旦初めてしまうと
悪い成績を取った時に非常にみっともない(公開するにしろしないにしろ)ので、
2年間満一応恥ずかしくない成績を取り続けることができたのにはホッとしています。
(もちろん上には上がいて、他校の日本人では2年間ストレートAという人もいます。感服!)

さて、昨日から始まった春学期の授業構成は以下のような感じです。

MGMT 222 Cost Accounting and Incentives
MGMT 268 Entertainment Marketing
MGMT 278A Urban Real Estate Financing and Investments
MGMT 444C Applied Management Research

ただ、既に卒業要件は十分過ぎるほど満たしていて、
最後のAMRを除けば今期他に何もとらなくてもいいという状況です。
実は、留学生に対しては米国での就労を防ぐために
毎学期12単位ずつ取らなければいけないというVISAの要件があるのですが、
最終学期に限ってはこれを免除できることを知りました。

上記授業は内容的にとてもエキサイティングなんですが、
正直最後の学期くらいは大量の宿題に追われたくないというのと、
AMRでクライアントに満足してもらえるアウトプットをしっかり出したいというのがあり、
聴講(単位は付与されない)でいいかな、とも思ってます。

さてさて。


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